大字かな創作
今回のテーマは、臨書から創作へ一歩踏み出すための試作「倣書」…倣書とは、たんに古典の文字造形を真似ることとは根本的に異なる。それは貸衣裳を羽織っているに過ぎない。それでは創作まで発展させることはできない。古典(古筆)の字形を生み出している根幹・原理、即ち用筆・筆意を汲み取り、それを咀嚼し自分の中で消化させ燃焼させることである。古典を味わい古典の技法を自身の栄養とするのが倣書。やがてそれが創作への道しるべとなる。古典・古筆に似ているか似ていないかは問題ではない。自己の根底にどれだけ古典の技法が積み上げられているかを法帖も字典も見ずに倣書することが創造力を育ませる。「紫陽花やきのふの誠けふの嘘/子規句」紫陽花の花言葉は「移り気」。筆は翠柳の「かな用大(西川玉林堂)」10枚目の作品と一緒に写してある。①倣・争坐位稿、②倣・灌頂歴名、③倣・蘭亭序、④倣・権量銘、⑤倣・金文、⑥倣・鄭羲下碑、⑦倣・曹全碑、⑧倣・爨宝子碑、⑨倣・良寛、⑩倣・関戸本古今集。皆様のご健康とご
健筆をお祈りいたします。尾形澄神
[①倣・争坐位稿] |
[②倣・灌頂歴名] |
[③倣・蘭亭序] |
[④倣・権量銘] |
[⑤倣・金文] |
[⑥倣・鄭羲下碑] |
[⑦倣・曹全碑] |
[⑧倣・爨宝子碑] |
[⑨倣・良寛] |
[⑩倣・関戸本古今集] |